SHILISUのすとれーじぼっくす

詩、文章。日記。書いてる人は適応障害。抑うつ状態で休職してましたが復職しました。

☆詩☆即興2020年8月17日

眠り方を忘れた夜は

ベランダでそっと煙を吐く

息の仕方を思い出したら

眠れる気がして

 

煙草のフレーバーは薄れて

髪に絡む煙が頬を這って

軽く目に染みた

チリチリと軽い音をたてる赤い光と

空に昇って消える煙

 

想ってみても届かない想いと

誰にも知られずに咲いて散る花は

どこか似ている

 

吐いた煙は

そのうち目で追っても見えなくなって

残り香と舌の上の苦味だけが

確かにそこに煙が存在したことを感じさせる