☆妄想日記☆ 平日の人魚
人魚の鱗と髪の色の組み合わせて考えて遊ぶことがある
一番好きなのは、鱗が青で、髪がピンクの組み合わせだ。
ただ、一番いいのかもしれないと思っているのが、鱗が茶色で髪が水色だ。
できれば人魚の髪は長くあってほしいし、鱗だけでなく、鰓も、背びれも、必要ならば背びれだってあっていい。
そんなきれいな顔をしていなくていい。
ただ、鱗はつややかに、大きく、髪は長く波打っていてほしい。
そんなことを考える。
おとぎ話の人魚は胴から下を人間にしてもらっていたが。
できれば、海に恋をして、人間が人魚になるような物語を想像したい。
声の代わりに鰓を手に入れるのだ。
足の代わりに鰭を手に入れて。
それで、水中に入る。もちろん、その時考えている好きなカラーリングの鱗と髪の色だ。
でも、結局は声を手放してしまって、水中で呼吸はできても、海に想いを伝えることができないのだ。どんなに包まれていても、包むことはできなくて、想いを伝えることができない。想いを伝えることができない上に、海は海が包み込んでいる命全てのもので。
独り占めできなくて。
苦しくて苦しくて、どうしようもなくて。
水中で息ができるようになったのに、切なさで息苦しくなって、どうしようもなくて涙にくれる。
人魚の涙は真珠だけでなくて鉱石になっていって、エメラルドやサファイア、オパールの欠片が海中にころりころりと落ちていくのだ。
ここまで想像して、いつもより早めに起きてじっくり淹れることのできたコーヒーとミルクをカフェオレボウルに注いだ。
ほの温かいというかぬるいカフェオレはバターを塗ったばかりのトーストによく合う。
今日は仕事の後に水族館に行く予定だ。
大きな水槽の中で泳ぐジンベイザメにマンタ。たくさんの魚を記憶の中から引っ張っていた。存外に楽しみにしていたのだなと、そんなことを考える。
人魚姫の物語が好きだ。
というか、人魚を想像するのが好きだ。
特に、、、(最初に戻る)