2021-02-11 ☆詩☆夜煙草 詩 誰かが歌ってた 受話器をとって 名前を言わなくても 声ですぐわかってくれる時代は過ぎて 誰からの着信かだけじゃなくて もはや 顔を知らない誰かと 会話のように文字を打つ そんな時代に 息をするためだけに煙草を吸う そのためのお気に入りを 君と揃えるだけで 隣に君が隣に居る気になって そっと 眠れぬ夜が更けていく