SHILISUのすとれーじぼっくす

詩、文章。日記。書いてる人は適応障害。抑うつ状態で休職してましたが復職しました。

☆創作☆改 天使のくれたもの6(いったん休み)

 「天使」の話が聞きたくなった僕は、少年に聞いてみた。
「天使ってどんなんだい?」
「天使はね、ぼくらのすぐ近くにいてね、ときどきイタズラしたり、ステキな夢を見せてくれたり、いろんなことをするんだ。」
 足下の影に潜む、白い5枚の花びらを撫でながら少年は答えた。
「天使のこと知りたい?」
顔を上げて少年は僕を見る。
「うん。」
 頷くと、少年は嬉しそうに笑った。
「ねぇ、さっきは眠っていたの?」
 突然の質問に少し戸惑った。なんだか、授業中の居眠りを指摘された生徒のような気持ちだ。
「ちょっと疲れてね、ついウトウトしてしまったんだ。」
「夢をみた?」
 問いに先刻のことを思い出そうとした。夢を見ていたような気がする。けれど、どんな夢だったかは思い出せない。悪夢ではないと思う。
「眠っていたのはほんの少しの間なんだ。でもとても長い夢を見ていたような気がする。どんな夢だったかは忘れてしまったけれどね。」
 少年は噴水へと立ち上がり、細い水を指でなぞりながら僕の答えを待っていた。
「それはね、きっと『夢時計の天使』のせいだよ。」
「そうなのかい?」
「そうだよ、綺麗な黄色い羽根を持ってて、夢の時間を動かしたりするんだよ。」
「天使にもいろいろいるんだね?」
「うん、それぞれ役割みたいなものが決まってて、いろんなところでぼくたちと関わるんだ。」
 雨は弱くならずに降り続けている。天井の硝子の割れたところから、静かに雨が降り注いでいる。濡れた野薔薇の葉だけが黒く光って、なんだか周りの野薔薇と違って見える。異空間の庭に、小さな異空間がいくつもできている。


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「天使のくれたもの」は一度、置きます。

どうしてもデータが見つからなかったから。

実家に行って、原稿を探します。


なんだか、提出した原稿を読みながら。手打ちしてた気がしてきました。